2024.10.11 公開
2024年9月28日、東京都・浅草の都立産業貿易センターで
「メカニックコース選手権大会2024秋」(通称:メカチャン)が開催されました。
この大会は、タミヤロボットスクールのメカニックコースを受講する生徒を対象としたロボットバトルであり、出場する選手が自分で製作・改造したロボットを用いて競い合います。
これまでの大会同様、たくさんの選手と保護者、講師が集い、選手たちは熱気あふれる会場で、日頃の授業で磨いた創造力と技術力を存分に発揮しました。
ここでは、その大会の模様をお届けします。
選手たちが続々と集まり、まずは受付が行われました。
受付後の車検では、今回新たに追加されたロボット規定に沿って審査が行われ、選手たちは緊張しながらも自信を持って自分のロボットを提出しました。
昨今、ロボットの大型化が進んでいることを受け、今大会から新たに「相手エリアに侵入できる部分の最大長を400mmまでとする」ルールが追加されています。
審判は一台一台丁寧にロボットのサイズや機構を確認し、新ルールに沿っているかどうかをチェック。
この改定により、ロボットサイズに一定の制限が設けられましたが、選手たちはその範囲内で工夫を凝らし、創造力あふれるロボットを製作してきてくれました。
車検を通過すると、選手たちはそれぞれのチームと合流し、試合への準備を整えます。
フォトスペースが昨年に引き続き設置されており、選手や保護者が思い出を写真に収めるために多くの人が利用していました。
フォトスペースのデザインが前回大会から一新され、メカチャンオリジナルのフォトプロップスを持ちながら、選手たちは笑顔で写真撮影を楽しんでいる姿が印象的でした。
開会式は、大会実行委員長の安中 剛による挨拶から始まりました。
「今夏のスクールイベント・体験会を通じて、保護者が子どものロボット製作を単なる遊びではなく、教育の一環として、とても大きな期待をされている事を強く感じた」とコメント。
また、現在の教育界でSTEAM教育が大きな注目を集めている中で、こうした大会が子どもたちの学びを深める場となっていることを強調しました。
その後、茨城県・水戸笠原教室から5名の選手が選手宣誓を行いました。
少し緊張した面持ちでしたが、5人の選手が息を合わせて堂々とした姿で宣誓を行い、会場から大きな拍手が送られました。
これにより、選手たちの気持ちが一層高まり、大会の幕が正式に開けられました。
予選リーグでは、9つのコートが設けられ、基礎・応用クラスとEXクラスに分かれて競技が行われました。
基礎・応用クラスでは、入会して2年目までの選手たちがロボットを自分なりに改造し、独自の工夫を加えたロボットで挑戦しました。
今大会ではワンウェイクラッチを活用した改造が目立ち、授業で学んだ技術を活かしている様子が見受けられました。
●ワンウェイクラッチとは
一方向にだけ回転力を伝え、逆回転ができないメカニズムをもったジョイントパーツ。
メカニックコース・応用クラスのUnit5から使用します。
男女ペアでのハイタッチがあったりと、喜びを分かち合う姿が多く見られ、大会全体にポジティブな雰囲気が広がっていました。
一方、EXクラスの選手たちは、さらに高度な改造と操作技術を披露してくれました。
EXクラスの選手たちはロボット操作が卓越していて、リモコンを使いこなしながらロボットを自在に操っていました。
また、選手たちはロボットの動きを見ながら、その場で作戦を変更したり、チームが絶妙な連携を見せるなど、戦略性の高さも際立っていました。
予選リーグを勝ち抜いたチームが決勝トーナメントに進出しました。
基礎・応用クラスでは、各リーグ上位3チームとワイルドカード1チームの合計16チームが、EXクラスでは各リーグ上位2チームの合計8チームがトーナメントに進みます。
トーナメントが進むにつれて、選手たちの緊張感も高まり、会場には一層の熱気が漂いました。
トーナメントが進む中で、ロボットにも疲労が見られ、競技の合間に修理を行う光景が多く見られました。
選手たちは自分のロボットの状態を確認し、講師の助けを借りて修理したり調整したりと、負けられない一戦に向けて準備を行います。
負けた選手たちは、悔しさから涙を流し、家族や講師から励まされ、その姿がとても印象的でした。
いよいよ決勝戦です。
まずはEXクラスから。
EXクラス
・宇都宮⑩チーム
・インターパーク⑤チーム
EXクラスの決勝戦では、宇都宮⑩チームがその機敏な動きと大きなショベルを駆使し、相手チームに圧倒的な差をつけて18対0の勝利を収めました。
インターパーク⑤チームは、前衛と後衛の役割をしっかりと分担し、戦略的に試合を進めましたが、宇都宮⑩チームの勢いを止めることはできませんでした。
続いて基礎・応用クラスの決勝戦です。
基礎・応用クラス
・水戸見和・水戸笠原チーム
・インターパーク②チーム
基礎・応用クラスの決勝戦では、互いに役割を分担する戦略が見られ、前衛を任されたロボットが中央台での1点キャップをめぐる攻防が白熱していました。
後衛では、高得点キャップを効率的に集め、勝利への布石を打っていました。
最終的には、水戸見和・水戸笠原チームが6対2で勝利を収め、両チームの選手は健闘を称え合って握手を交わしました。
優勝を決めた水戸笠原教室の選手の眼からは涙が・・・。
大会の最後には、表彰式が行われました。
EXクラスで優勝した宇都宮⑩チームの選手たちは「先生とチームメイトのおかげでここまで来れた」と喜びを表していました。
基礎・応用クラスで優勝した水戸見和・水戸笠原チームの選手たちは「チームワークが勝利のカギだった」とコメントしました。
どのチームも、努力とチームワークの成果を誇りに感じている様子が伝わってきました。
次回の大会は2025年3月22日に同会場で開催される予定です。
選手たちは次回の大会に向けてさらにレベルアップし、今回以上の熱戦が繰り広げられることでしょう。
次の大会で、さらなる進化を遂げた選手たちに会えることを期待しています。