2024.4.12 公開
「メカニックコース選手権大会2024春」(通称:メカチャン)が、2024年3月30日に東京都・浅草の都立産業貿易センターで開催されました。
2019年春の開催以来、この大会は子どもたちの創造力と技術力がぶつかる素晴らしい場になっており、今大会で6度目を迎えることになりました。今大会もユニークで素晴らしいロボットを手に子どもたちが全国から集結し、見るものを驚かせる熱い競技が繰り広げられました。
今大会の大きなトピックといえば、参加チーム数が歴代最多の記録を更新したことです。
全国各地から小中学生を含む101名、51チームがこの大会に挑みました。
そして、選手たちを応援する家族や教室の講師を合わせると、約300名がこのイベントに足を運びました。
この大規模な参加に応えるため、今回の会場は前回よりも2倍に広げられ、準備が進められました。
また、今大会から参加した選手を2つの部門に分ける方針となりました。
一つは、タミヤロボットスクールに入会して2年目までの生徒が参加する「基礎・応用クラス」、もう一つは応用クラスを修了した生徒が参加する「EXクラス」です。
この変更により、より多くの選手たちが自分たちのレベルに合った競技に参加することができるようになりました。
まずは、受付と車検が行われます。
車検では、審判長による厳格な審査があり、ロボットが大会の規定サイズ(30cm四方)に収まっているか、電池の規定や操作のチャンネル数がルールに適合しているかなどがチェックされます。
開会式が始まるまでは、選手たちは競技台で練習したり、ロボットのメンテナンスに励んだりしています。
電池は新しいか、ビスに緩みはないかなど、教室の講師も一緒に最終チェックです。
今大会の特別な趣向として、記念撮影をするためのフォトスペースが設けられました。
ここでは、歴代の大会Tシャツが飾られ、大会の歴史を感じるスポットでもあります。
特別な記念撮影、楽しんでいただけましたしょうか…?
司会のタミヤ米山さんと安中実行委員長の恒例のタッグで開会式が始まりました。
「タミヤロボットスクールが2018年にスタートし、今年で7年目になります。
タミヤロボットスクールの卒業生が、高校や高専に入学されたなど、進路に関する喜ばしい報告が寄せられています。タミヤロボットスクールにも歴史ができていることを感じています。」
この言葉には、今大会への活躍だけでなく、選手たちの将来に対する大きな期待が込められていました。
今大会の選手宣誓は、前回大会の優勝チーム、宇都宮教室の二人が務めました。
今回はEXクラスで参加の二人。
2連覇を目指す彼らから、緊張が伝わります。
開会式後は、選手が一堂に会し、大会に参加するロボットを見学する時間が設けられました。
選手たちが製作したそれぞれのロボットを披露し、見学する大人も含めて、その技術力やデザインに目を輝かせていました。
どうやって製作したのか、どんな仕組みなのかを聞いて話し合うことも、本大会の重要な役割です。
競技の舞台が整うと、会場は熱気と緊張が渦巻く予選リーグへと移ります。
今大会では、参加チーム数の増加に伴い、過去最多の11リーグで競技が行われました。
各チームは、審判から準備完了の合図を受け、心を一つにして競技開始の瞬間を待ちます。
「メカチャン、ゴー!」
の掛け声とともに、一斉に競技が始まります。
ここでは、常連チームが競技開始前に冷静に作戦を話し合っています。
相手チームも過去に何度もこの舞台を経験しており、両チームとも駆け引きが見られます。
果たして作戦は功を奏すか?
タイマーカウントが0になる直前、チームの作戦が発動、そして見事成功!
大きな歓声が上がり、チームメイト同士がハイタッチで喜びを分かち合います。
一方、予想外の展開と作戦にしてやられたチーム。
競技が終わるやいなや、次の対戦に向けてすぐに頭を切り替え、次への対策を練り始めます。
この即座に始まる反省会は、子どもたちが自ら学び、成長していく過程を象徴しています。
技術や知識を学ぶだけでない、子どもたちのめげない精神力を養う場が、メカチャンなのです。
こちらでは、同じ教室から参加したチームが他のリーグで戦う仲間の応援に集まっていました。
日頃から一緒に練習を重ね、互いに切磋琢磨してきた仲間同士。
競技エリアの外から熱いエールを送っています。
このコートでは、予期せぬマシントラブルが発生しているようです。
講師も急いで駆けつけ、動作しないロボットの診断を手伝っています。
本番では、どんなトラブルが生じるか予測不可能です。
このような状況でも、原因を究明して冷静に対処することも大きな学びとなります。
予選リーグを勝ち抜いたチームには、決勝トーナメントへの進出が控えています。
決勝トーナメントに進出したチームが発表されます。
基礎・応用クラスでは、各リーグの上位2チームとワイルドカード2チームの
計16チームが決勝トーナメントに進みます。
ワイルドカードとは・・・
各リーグの上位2チームをのぞいた、全チームから以下の順によって順位付けした上位2チーム
①得失点差 ②平均得点数 ③じゃんけん
EXクラスでは、各リーグの上位2チームの計8チームが決勝トーナメントに進みます。
そして迎える決勝トーナメント。
トーナメントが進むと、競技の見学者や応援に駆けつけるチームメイトで競技エリアには人だかりができます。
いよいよ決勝戦です。
ここで、基礎・応用クラスとEXクラスのチャンピオンが決まります。
決勝へ進んだのは、
・基礎・応用クラス
水戸笠原・宇都宮チーム
水戸笠原④チーム
・EXクラス
古賀チーム
宇都宮④チーム
まずはEXクラスの決勝戦からです。
EXクラスの決勝戦は、連覇を目指すチームと初の栄冠を手に入れようとするチームの間で、非常に注目された熱い対戦となりました。
宇都宮④チームは、チームワークと豊富な経験を生かした戦略で臨んでいます。
それに対して、古賀チームは、敵を中央部に近づけさせない独自の機構を駆使した堅牢な防御戦術で応戦しました。
激しい攻防の末、古賀チームが見事にチャンピオンの座を勝ち取りました。
競技直後には、互いの健闘を称えるシーンも見られました。
続いて、本大会最後の対戦となる、基礎・応用クラスの決勝戦が始まります。
過去大会に参加経験のある選手同士による水戸笠原④チームに対抗するのは、所属教室が異なる水戸笠原・宇都宮チームです。
教室は違いますが、ここまで勝ち上がってきたのは相性の良さとしっかりとコミュニケーションをとっているからでしょう。
この決勝戦での注目ポイントは、両チームとも、片方のロボットが高得点のキャップを溜め込む戦法であること。相手ロボットの位置や動きを見て、タイマーのカウントが0になる間際に、溜めたキャップを相手エリアへ一気に放出!
最後までどちらが勝つかわかりません。
審判が指した勝者は…
水戸笠原④チーム!
大会初となる男女チームが、基礎・応用クラスのチャンピオンに輝きました。
表彰式では、各チームに賞状とメダルが授与されました。
・EXクラス
優勝:古賀チーム
準優勝:宇都宮④チーム
3位:宇都宮③チーム、宇都宮⑧チーム
古賀チームのUくんは、今回の優勝により、タミヤロボットスクールのロボットプログラミングコースとメカニックコースで開催されるすべてのコンテスト・競技会でトップに立つという類稀なる偉業を達成しました。
この記録は、今後も長きにわたって語り継がれることでしょう。
・基礎・応用クラス
優勝:水戸笠原④チーム
準優勝:水戸笠原・宇都宮チーム
3位:水戸西①チーム、門前仲町②チーム
水戸笠原④チームのHくん、インタビューで、受け取った賞とともに感じた喜びを最初にお母さんに伝えたい、
と語りました。
会場にいたお母さんには確かに伝わっていることでしょう!
次回の大会は9月28日に同会場にて開催される予定です。
再びこの舞台で、さらにレベルアップした選手たちの姿が見れることを楽しみにしています。